サンプル替えの影響大きい?

連載の原稿を書くために、毎月勤労統計調査のデータを細かく見てみました。

6月の現金給与総額が前年同月比3.6%増となって話題となり、ボーナス月のズレによる特殊要因が指摘されていますが、むしろ、サンプル替えの影響が大きいのではないかと思います。

以下の図は、公表値と共通事業所データで計算した前年同月比の増加率ですが、現金給与総額、きまって支給する給与(所定内+所定外)ともに、サンプル替えのあった2018年1月分から公表値の方が共通事業所ベースに比べて上振れしています。

共通事業所ベースのデータは、今回のサンプル替えから公表されるようになりましたが、情報公開の拡大でこうした比較ができるのでありがたいですね。

<追記>8月14日20時

その後、公的統計に詳しい知人の方から下記のリンクの資料の存在を教えていただきました。公表値と共通事業所の差は、サンプル替えよりも、サンプルから日本全体を推計する際のベンチマークを更新した(2018年1月から)影響の方が大きいそうです。

http://www.soumu.go.jp/main_content/000564562.pdf

共通事業所の方は比較対象の前年同月値と今年の値のベンチマークを一致させているそうです。

それにしても、ベンチマークの影響でここまで変わるとなると実勢はどこなのかとますます悩んでしまいますね~

<追記>8月14日21時20分

別の知人から指摘がありましたが、毎月勤労統計はGDP統計の雇用者報酬の基礎統計に使われています。雇用者報酬は2018年に入ってから伸びが加速していますが、毎月勤労統計などで推計されている1人当たり雇用者報酬の急増が背景にあったようです。労働分配率が2018年入り後に急上昇していますが、それが実勢なのかどうか??

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