香港に遊びに行っていた間に発表された「法人企業統計年報」が話題になってます。
内部留保が6年連続で過去最高を記録したとか、それに比べて賃上げが渋いので労働分配率の低下が続いているとか。しかし、一方で人手不足を背景に人件費負担が重くなって利益が減っているというニュースなども耳にするし、GDP統計でみた労働分配率(雇用者報酬÷国民所得(要素費用表示))も上昇しつつある。
毎月おなじみの連載のネタ探しに、データを掘ってみました。以下の3つを比較しました。
・法人企業統計年報ベースの「税引き前当期純利益」(金融業・保険業を除く)
・税務統計ベースの「法人所得」(法定事業年度分の課税状況に出ている所得金額)
・GDP統計ベースの「民間法人企業の第1次所得バランス」
法人企業統計年報ベースは、金融業・保険業が除かれている分、他の2つより少ないことが予想されます。しかし、2013年度以降は逆に上回っています。2017年度は他の2つのデータがまだ入手できないのですが、もしかしたら法人企業統計ベースの利益は上振れしているのかもと思われます。
この原因としては、第一生命経済研究所の星野卓也副主任エコノミストが8月24日付のレポート(「日本の企業利益に10兆円の二重計上?」)で書かれている「ダブルカウント」が影響しているのではないでしょうか?法人企業統計は、国内企業の単体ベースの決算を集計しているため、親会社と子会社で二重計上が発生している可能性があるというもので、星野氏は10兆円超の二重計上があると試算しています。また、年々、二重計上の金額は拡大しているとも指摘しています。
2016年度から17年度への利益拡大の加速にも、二重計上が影響しているのではないでしょうか?
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